花は野にあるように
「ん。
大体、片付いたな。
じゃ、親父。
俺の分の荷物、持って降りてくれ。」


リョクはそう言いながらお父さんの方に顔を向けた。


「おまえは?
大丈夫なのか?」


リョクのお父さんがリョクを覗き込むようにしながら尋ねる。


あれ?


どうしてリョクに大丈夫かって訊くんだろう?


「ん。
俺は大丈夫。
それに、誓いを立ててあるしな。
ミキの嫌がるような事はしないって。
そして、全ての害悪から護るってことを、天の神、地の神、森の神、そして全ての神の前に誓ったんだ。」


リョクはそう言ってニッと笑った。
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