花は野にあるように
「そうか。
お前が出来ると言うのなら、それで良い。
荷物なら持って降りてやる。」


リョクのお父さんとリョクの間では話が見えているみたいなんだけど、僕にはよくわからない。


ふたりは何の話をしているんだろう?


「ん。
じゃあ、よろしくな。」


リョクはそう言うと、自分のリュックをお父さんに手渡して僕の方へ向き直った。


「じゃあ、ミキ。
長い事待たせちまったけど、帰ろうぜ。
俺がミキを背負うから、背中にのってくれる?」


僕の前に座り込んだリョクからそう言われて。


僕は絶句した。
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