花は野にあるように
「ん。
よく寝てた。
起こすのが可哀想なぐらいにな。
んでも、さすがに此処はミキが自分で聞かないわけにはいかないしな。」


だから、悪いけど起きてもらったんだ。


そんな風にリョクに言われて、目を開けた僕の視界に映ったものは。


僕を膝の上に抱っこしているリョクと。


それを見ている白衣を着たお医者さんらしき年配の男性。


そして、壁際にリョクのお父さんが立っている診察室の光景だった。


………え?


どうして僕、リョクに抱かれてるのっ?
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