花は野にあるように
それから屈みこもうとしたリョクが、急に動きを止めた事だってあった。


あれは怪我が痛くて、それ以上屈むことが出来なかったんだよね?


そして、いつもよりも熱く感じたリョクの身体。


きっと、発熱もしてたんだよね?


そんな怪我をしてるのに。


僕の事ばかり気にかけて、面倒みてくれて。


僕を抱いたまま崖を登ったり、背負って山を降りたり。



リョクがしてくれた色んな事を考えれば考えるほど、僕の胸の奥が痛くなってきて。


「……………ミキ?」
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