花は野にあるように
そんなリョクの態度に、僕は目の前にあるリョクの頭をそうっと抱いた。


「もう、怒ったりしてないけどね。
でも、次からは僕にもリョクのこと心配させて?」


「ん。
………ごめん。
で、ホントに大丈夫?」


え、う、うん。


だって、今、僕がふらついた原因って多分………。


「………興奮しすぎだ。」

リョクのお父さんが、僕を後ろから支えてくれている体勢のままでボソリ、と呟く。


はい。


まったく、その通りです。


僕はリョクのお父さんに、頭の中まで見透かされたような気がして俯いた。
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