花は野にあるように
「ん!
それなら、俺が交渉してくるよ。
言い出しっぺは俺だし、な?」


リョクが力強くその厚い胸を叩いて言う。


「あ、そうしてくれると嬉しいな。
僕、あんまり………。」


知り合いもいないし、知らない人と初対面で話すのも苦手なんだよね。


あ、でも。


「あ、やっぱり駄目だよ。だって、リョクより僕の方が長い間ここに居るはずなのに………。」


僕が頑張らなきゃいけないトコなんだと思うんだ。


「そんなの、関係ねえよ。
適材適所って言うだろ?
人見知りなミキが無理して頼んで回る必要なんてないって。」
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