花は野にあるように
「それに、俺はあっちこっちで交渉事に駆り出されたりしてるからな、慣れてるんだって。」


高校生同士の交渉なんて屁のカッパだぜ、ってウインクしながら言ってくれるリョクはきっと僕が気にしないようにそう言ってくれてるんだと思うけど。


僕はそんな風にリョクが気を回してくれる事が、とても嬉しかった。


これに甘えてちゃいけないんだとは思うんだけど。


ズルい僕はリョクの申し出にベッタリ甘える形で、お願いしてしまっていた。


「それじゃ、リョクにお願いしちゃっていい………かな?」
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