花は野にあるように
「それでさ?
悪いんだけど、ばぁさんに話つけるのはミキに頼めねぇ?」


リョクのその言葉に、僕は思わず固まってしまった。


「えっ?
で、でも、僕、交渉とかしたことないんだけどっ!」


それに、どうして僕が理事長先生のトコ?


リョクのお祖母さんなんだから、リョクが話した方がいいんじゃないの?


「あ、それなら、大丈夫。
ばぁさん、ミキの事気に入ってるからちゃんと話を聞いてくれるって。
俺だとさ、なまじっか身内なだけにお互い引く場所や手を打つタイミングが判んなくって、こじれちまうんだよな。」
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