花は野にあるように
そんな風に言っちゃう僕って、なんだか口うるさいお母さんみたいなんだけど。


「え?
それって、俺の身体をミキが心配してくれてるって事?
だったら、すっげぇ嬉しい。」


そんな風に言いながら、リョクは笑顔を浮かべる。


あ、ずるいよ。


そんな素敵な表情見せられちゃったら、僕ってばその続きの言葉が言えなくなっちゃうじゃない。


「ミキに気にかけてもらえて嬉しいから、野菜サラダも食べるよ。」


素直に出してくれたリョクの大きな掌の上に、ドレッシングで味付けしてある、胡瓜とトマトの和風サラダを入れてある密閉容器を手渡す。
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