花は野にあるように
あんまり好きじゃないって言いながらも、おとなしくサラダを口にしてくれてるリョクを見ながら、僕は食べかけだったおにぎりを口へ運んだ。


香ばしく焼けているカリッとしたお焦げをかじりながら、考えるのは理事長先生にどうやって切り出せば花時計を任せてもらえるかってこと。


やっぱり、簡単にはいかないよね?


だけど、もし。


出来るんなら。


「やりたいんなら、その気持ちをばぁさんにぶつけてくりゃ良いんだってば。」


いつの間にか、サラダを食べ終わっていたリョクが僕の頭をくしゃりと撫でる。
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