花は野にあるように
「私になにか、ご用がおあり?」


今、まさにその扉をノックしようとした時。


急にうしろから声をかけられて。


僕は飛び上がりそうなぐらいに驚いてしまった。


「り、理事長先生っ!」


振り返って、姿を確認してから名前を呼ぶ声も、ひっくり返ったものになってしまう。


だ、ダメだぁ。


いきなり、イレギュラーだよ。


どうしたら良いんだろう?


僕の頭の中が真っ白になってしまって、なんにも言えなくなってしまいそうになる。


うわぁん、リョク。


助けてよぅ。
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