花は野にあるように
あれ?


理事長先生の目元のあたりが、また赤くなっている気がする。


「だから、建前は要らねえっての。
ミキも俺も、余計なことは話したりしないし、ばらしたりもしないって。
ただ、あの花時計を俺達の手で仕上げてみたいだけなんだ。
でもって、あの花時計を今現在管理してるのって、ばぁさんだろ?
確か、初恋の人からの………。」


「わかりました!
では、文化祭の為に花時計の管理は園芸部におまかせすることにします。
そのように、業者の方にもお伝えしておきますから。」


慌てたように理事長先が言う。
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