花は野にあるように
「無軌道で強引なのは、親父に似たんじゃなくって、オフクロに似たんだけどな。
ま、俺が強引にねじ込んだって事でいいよ。
その方が気が楽だろ?」


ニッと笑いながら、リョクが理事長先生に向かって言う。


「お申し出はありがたいですが、あなたに責任を押し付けるような、そんな真似出来るわけがありません。
なんとかしておきますよ、まったく。」


ぶつぶつと小言のように言いながら、それでも理事長先生が、嫌そうじゃないことに僕は気がついた。


「ん?
この匂い………お。
俺が作った紅茶じゃん。」
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