花は野にあるように
「そ、そんなお礼を言われる………。」


程の事では、って小さな声になりながら理事長先生はとうとう向こうを向いてしまった。


だけど、僕はちゃんと最後までお礼を言いたかったんだ。


「理事長先生っ!」


僕にしては大きな声を頑張って出しながら、理事長先生に呼び掛ける。


「花時計の管理を任せてもらえた事と、大事な紅茶を淹れて下さった事。
どっちも、とても嬉しかったです。
ほんとに、ありがとうございましたっ!」


そう言いながら、僕は立ち上がって深く頭を下げた。
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