花は野にあるように
こほん、と咳払いをして理事長先生は言うと、今度は扉を指差した。


「あなた達の感謝の気持ちは本当に充分にわかりましたから、教室へ戻って下さい。
理事長が、生徒を授業に遅刻させてしまっては、他の方達に顔向け出来ません。」


理事長先生にそう言われて、僕は頷いた。


確かにその通りだよね。


「んー。
確かに、俺が遅刻すっとばぁさんまでそう言われかねないよな。
んじゃ、戻るかミキ。
あ、紅茶ごっそさん。」


ものすごくフランクに言っちゃってるリョクの後から、僕も続ける。
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