花は野にあるように
「え、リョク?」


急に廊下の真ん中で足を止めたリョクに、僕はつられて足を止め振り返った。


「うらやましい?」


リョクの言葉の意味するところが解らなくて、僕はリョクを見上げながら首を傾げた。


「え?
どういう意味?」


「ばぁさんに、スキンシップでキスした事に、すっげぇ反応してるじゃねえか。
気になってんの?
ばぁさんの事、うらやましかったりする?」


なんだか嬉しそうにリョクが聞いてくる。


その態度に、僕はどうしてだかちょっぴりムッとした。
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