花は野にあるように
「こんなトコですることじゃあないよっ!
リョクのばかあっ!
無神経のトーヘンボクッ!」


そう言いながら、ぽかぽかとリョクの胸を殴った僕の勢いに、リョクが思わずバランスを崩す。


それで出来たすき間をすり抜けて、僕はリョクの腕の中から脱出する事に成功した。


「こ、こんなっ!
こんなみんなが見ているトコでキ、キスするなんて、信じられないんだからっ!
リョクにはデリカシーっていうものがないわけ?」


そう叫ぶように言うと、僕はその場にリョクを置き去りにしたままで、猛ダッシュで走り去った。
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