花は野にあるように
「ホントに怒ってないってば。」


「ホントのホントに?」


「ホントのホントにだよ?」


「ホントのホントのホントに?」


………これじゃ終わらないじゃない。


言葉遊びのように終わりの見えない問答に僕はしびれを切らせた。


「本当だって、ばっ!」


そう言うと、僕はリョクに顔を寄せて、たくましい首筋へと軽く触れるようなキスをした。


「………ね?
もう僕が怒っていないって事、信じてもらえた?」


さすがにちょっと恥ずかしくて、照れてしまいながら僕はリョクに聞いてみる。
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