花は野にあるように
「だよねー。
ミキちゃんも、賞品欲しいよねー?
大地くんは?
大地くんも魅力的な賞品に惹かれちゃったりしない?」


ニコニコと。


あくまでもニコニコと小林さんがリョクに向かっていう。


「んん。
確かに魅力的な賞品ではあるけど………。」


「でしょ、でしょー?
だから、ふたりともうちのクラスの出し物が一番人気になって欲しいでしょ?」


リョクの返答を途中でさえぎりながら、小林さんが畳み込むように言ってくる。


「え、あ、うん。」


その勢いに気圧されて、僕は頷いた。
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