花は野にあるように
「え、あ、うん。
何でもやるけど………?」


「あ、ばか、ミキッ!」


僕の言葉をリョクが慌てたように遮った。


けど。


「んふふー。
大地君、遅ーい。
ミキちゃんの言質はいただいたよーだ。
で?
大地君は、どうするのかなー?
まだ、逃げられるよ?」


小林さんの言葉がなんだか不穏で、僕はちょっと不安になってきた。


「あ、あのね、だからね、どうして………?」


だけども、小さな声でおずおずと訊ねかけた僕の言葉はそよ風のようにリョクと小林さんの間を流れ去っていってしまった。
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