花は野にあるように
「え、あ、うん。
ベタだけど、フツーによくある劇だよね。」


「んじゃ、よく知ってるし不安とか湧いたりしないよね?」


小林さんにそう言われちゃって、僕は思わず頷いてしまう。


「う、うん。」


「じゃ、クラスのみんなの総意で決まった配役にも、賛成してくれるよね?」


重ねて訊ねる小林さんの態度に不思議な感じを抱きながらも、僕は賛成する返事をした。


「うん。
………それで?」


「『白雪姫』の主役の2人を、大地君とミキちゃんにやってもらうからねー、わかってくれた?」
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