花は野にあるように
「え?
それって、どういう………?」


「んっとね、だからー。
主役の白雪姫をミキちゃんがやって、大地君が王子様やるんだよー。
おっけー?」


ちっとも予想なんて出来ていなかった役割を突然振られて、僕の頭の中が一瞬ショートした。


えと?


何、かな?


「じゃ、納得してもらえたみたいなんで、退散するねー。
ばいばーい、また明日………って、え?」


「ま、待って、待ってよ、小林さんっ!」


伝えるだけ伝えて、クルリと向きを変え去っていこうとした小林さんに、すがるようにして僕は引き留めた。
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