花は野にあるように
王子様の衣装に身を包んだリョクは、きっとすっごく格好良くて、さまになっていて。


颯爽と舞台の上に現れて、白雪姫に口づけをして………。





あれ?





「ん?
どうかしたか?」


急に黙り込んでしまった僕に、リョクは覗き込むように顔を近付けながら訊ねてくれる。


「………やっぱり、白雪姫やるよ。
リョクが王子様やるんなら、僕が白雪姫やる!」


急に顔を上げた僕は、叫ぶようにリョクに向かって言った。
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