花は野にあるように
「ん?
あぁ、演劇に慣れてるかって?
そうだな、まぁ、まったくやった事ないって訳じゃないな。
前にいたガッコは、卒業や進級の時に、劇を上演するキマリだったしな。
色々やらされたよ。」


苦笑しながら、さらりと言ったリョクの言葉の中味に、僕はすごく興味をひかれた。


「卒業や進級をする為に劇をするの?
それって、どうして?」


さっきまで、白雪姫の役にヤダヤダ気分100%だったくせに、リョクの話を聞きたい僕はあっさりとワクワク気分に切り替わってしまって、身体を乗り出しながらリョクの話を聞こうとしている。
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