花は野にあるように
我ながらすっごく現金だと思うけどリョクの話って、いつだってすっごく面白くって僕なんかには見た事も、聞いた事も、想像した事もないぐらい凄い話が飛び出すから、大好きなんだよね。


泣いてる子供が飴玉をもらって泣き止んだような、そんな状況にちょっと似ているような気がするのがちょっと悔しいんだけど。


でも、それぐらい魅力的だって事でもあるし。


「ね?
教えて?」


リョクをジッと見つめながらお願いした僕の頭を、リョクはいつものように大きな掌でクシャリとなでると頷いて言った。


「ん。
じゃ、あっちでな。」
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