花は野にあるように
………こ、こわいよう。


小林さんの言っている内容が、日本語の筈なのに全然理解できないし。


それに、なんだか身の危険まで感じちゃうような気がするのはどうしてなんだろう。


「えと、ね、小林さん。」


「監督!」


「か、監督………?」


うっかり、小林さんの名前で呼んでしまって、さっきのリョクとおんなじように、呼び直しさせられた僕はおずおずともう一度小林さんに呼び掛ける。


「なあに?
ミキちゃん。」


にっこりと笑って僕の方を向いてくれた小林さんに、僕はダメ元で言ってみた。
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