花は野にあるように
「覚えてるんなら、文句なんてないよねー?
主役が宣伝して回るのなんて当たり前だもんねー?」


にっこりと笑う、小林さんが僕の前に立つ。


笑顔が怖いと思ったのなんて、初めての経験だった。


だから。


「待てよ、委員長。」


そのリョクの声が聞こえてきた時、僕は正直神様からの救済の言葉だと思ってしまった。


「劇の宣伝に主演してるのが出るのは、真っ当な意見だけどな、ミキの意見を無視してるのと、もう一点、気になる点がある。」


え、と。


リョクは何を言うつもりなんだろう。
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