花は野にあるように
リョクと小林さんは呑気に話をしている。


ふたりとも、クラスメートが倒れちゃってるんだよ!


「ね、ねぇ、ふたりとも。な、中村くんは……。」


一生懸命に僕はふたりに訴えかけるんだけど。


「ああ?
ミキに悩殺されたんだろ?
鼻血でも吹き出ただけだって。
それより、ミキのポスターの話の方が大事だからな。」


「そだよねー。
こっちの方が急を要するよねー。
お互いに犯罪の被害者にも、加害者にもなりたくないよねー。
あ、ミキちゃん、今の中村くんにミキちゃんが近付いちゃダメだよー。」
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