花は野にあるように
一方的にそんな風に告げられて、僕は戸惑うばっかりでちゃんとした言葉が出てこなかった。


「え?
あ、………えっと。
で、でも………っ!」


「それで、決定。
いいな?」


間近から、僕の心の中まで見通しているようなリョクの強い視線に覗き込まれて。


決定事項を告げるような強い口調できっぱりと言い切られて。


僕には頷いてそれを了承するしか、出来ることはなかった。



無理矢理に押し付けられた筈なんだけど、嫌な感じがちっともしなかったのは。


それがリョクだから………なのかな?
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