花は野にあるように
「ミキちゃん、それは諦めてね。
その代わり、私達衣装班が最高に美しくて可愛らしいミキちゃんの白雪姫にふさわしい衣装を作るからっ!」


そう言って、僕の手をぎゅううっと握ったのは、いつも小林さんと一緒に居る小泉さんだった。

確か、家庭科部で県の家庭科コンクールに出品したのが金賞とったって聞いたことがある気がするんだけど。


「んふ。
ミキちゃんみたいな素材がいいケースってレアだから、腕が鳴るわぁ。
んふふふふ。」


次から次へ、言葉が湧き出しているかのように小泉さんの言葉は止まらない。


………この勢いが怖いんだってばぁっ!
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