花は野にあるように
「え?」


2人からの反応に、僕は却って戸惑ってしまう。


「え、じゃねぇよ。
言いたい事があるんなら、言わなきゃ始まらないぞ?」


「そだよん。
ミキちゃんに、ドレスを着てもらうのは決定事項だけど、どんなドレスを着てもらうのかは、まだ決まっていないんだからねえ。
ちゃんと、聞ける意見は聞くよん?」


リョクと小泉さんに、そう言ってもらって。


押し付けられたと思っていた劇の役に、僕の意志を通してもいい部分があるんだって言うことに。


僕は今更ながら、気がついたんだった。
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