花は野にあるように
そっか。


みんなで劇を作るって、そういう事だよね。


僕一人が全部を我慢して、みんなからやらされているんじゃなくって、僕はみんなの代表として、舞台の上に立つんだよね。


でもって舞台の上の僕は、僕自身でもあるけれども、みんなと一緒に作り上げた僕の身体を借りている架空のキャラクターでもあるんだ。


そんな事が、今までの僕には解っていなかったんだね。


クラスメイトは僕を含めて、始めて全員って呼べるんだって事を。


それに気づいて、僕はようやく目が覚めたように思えた。


今までは、なんにも見えていないも同然だったんだ。
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