花は野にあるように

ぽろぽろと、僕の口からは泣き言にしか聞こえない言葉がこぼれ落ちていく。


「監督………？
ああ、クラス委員長な。
んんー。
俺は、小泉のデザイン画のような少しだけ短めのスカート丈で、童話の挿し絵によくあるようなペタンとした靴の方が良いように思うけどな。」


ぷつり、と花がらを手際よく摘み取っていきながらリョクが言う。


「うん。
その方が歩きやすいのにさ、ピンヒールの方が足がきれいに見えるからってさ、試しにはかされたんだ。
立ってるだけでさ、グラグラするんだよ？
んもう、あれでどうやって歩くんだろう。」