花は野にあるように
「そんなんじゃ、劇を演じるなんて無理なんじゃねぇ?
委員長達に、言ってやろうか?」


ククッと笑いながら聞いていたリョクはちょっと心配そうに尋ねてくれる。


「ううん、もう言ってきたよ。
だって、あんまりぐらぐらしちゃって、立ってるのもやっとなんだから。
あんな何にも出来ない状態じゃ、絶対に無理だよ。
だから小林さんにそう言って、他の靴に換えてもらえるように言ってきた。
考えてくれるって言ってたよ?」


僕がそういうと、リョクはちょっと目を瞬いて。


「………そ、か。
クラス委員長が折れてくれて良かったな。」
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