花は野にあるように
訊ねた僕の声に、リョクは慌てたように僕の顔に視線を戻し、両手を振って否定する。


「そ、そ、そんなじゃねぇって!
いや、あの、そりゃ、ちょっとは興味はあるしさ。
ほら、そん時は俺ってばこっちの事やっててさ、見てねえだろ?
ミキの足ってば綺麗な肉の付きかたしてるから、ヒールのある靴履くと良いんじゃないかなぁと………って、ゴメン、やっぱり考えてた。」


あわあわしながら、必死っぽく言い訳していたリョクは、結局そんな風に自分で言ってしまって。


睨んでいたはずの僕は、リョクのそんな様子につい、吹き出してしまった。
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