花は野にあるように
それって、なんだか。


「すっごく良い事を言ってるように聞こえるけどさ、なんだか誤魔化してるようにも聞こえるよ?」


僕が指摘すると、リョクは胸を押さえた。


「う。
ミキにそんな事を言われちまった。
ひでえ。
一生懸命に考えて言ったのに。」


「一生懸命に考えてっていうところで、言い訳っぽいんだってば。
花火に例えちゃって失敗したなぁって思ったんでしょ?」


僕はちょっと呆れてため息をついて見せた。


「あう。
んでもさ、伊勢菊が悪くないって思ってるのはホントだぜ?」
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