花は野にあるように
「そんなに心配そうな顔してくれなくっても、いじめってレベルじゃなかったんだって。
ただ単に、俺が周りの奴等に合わせるのに疲れちまってただけなんだ。」


いつの間にかリョクの唇に浮かぶ笑みの種類が、苦笑に変わってしまっていた。


「きっと無意識のうちに、普通の子供らしく振る舞おうとしていて。
それがストレスになっていたんだろうな。
なんかちょっと飯を食わなくなってたんだそうだ。」


「………そうだって?」


自分の事なのに、そんな聞いたみたいな言い方って変だよね。
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