花は野にあるように
また、なんだかフリダシに戻ったような堂々巡りの会話なんだけど。


「………ゴメン。
わかんない。」


うう。


どうして理解できないんだろう。


なんか、頭の中がもつれた毛糸みたいだよ。


出来の悪い自分の脳ミソにちょっと悲しくなりながら、僕はリョクに言った。


「んー。
ややこしい、か?
そうかもな。
んっとさ、俺がもし生まれた時からドイツに居たとするだろ?」


リョクはちょっと考え込むようにした後、僕を抱き締めていた腕をほどいて、地面に指で数字と線を書き始めた。
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