花は野にあるように
「さすがに、ドイツでの授業で、ひらがなには困ったりしなかったけどな。
向こうでの国語。
まあ、つまりドイツ語にはちょっとの間、困ったかな。
アルファベットは知っていたけど、簡単な日常会話以上の文章は知らなかったし。」


え、でも、簡単な日常会話は知っていたんだ。


僕はリョクの言葉のその部分に反応してしまう。


だって高3になってるのに、英語での会話にさえ自信なんて持てない僕だから。


「リョク、すごいや。」


素直に心の中から、そんな言葉が出てくる。
< 920 / 1,416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop