花は野にあるように
「それにさ、用件が伝われば良いだけなんだから、初めはそんなに会話出来なくても問題なかったし。
大してすごくねぇって。」


鼻の頭をカリカリと掻きながら、リョクは更に照れている。


「きっとミキの方がそんな時の順応性ありそう。
俺みたいに、一言も口聞かないまま1年も過ごしたりしないと思う。」


えっ!


「口聞かないままでいたの?
リョクが?」


信じられない。


「ん。
まぁ、そんな事もしてたな。
つっても、主に授業中の話だけどな。
あっちでの友達とはすぐに仲良い奴も出来たし、遊んでる中ではちょっとずつ話してたし。」
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