花は野にあるように
え?


僕が理事長先生に?


「どうして?」


急に出てきた理事長先生の名前に、ちょっと驚きながら僕は聞き返す。


「ん。
だってさ、ばあさんホントはこの学校に俺を1年の時から通わせたかったんだよな。
けど、俺は卒業してから。
だから、3年の2学期から本格的に来るつもりだったんだよ。
今年の2月に、あんまりしつこいばあさんの顔を立てて、一応転入って形でここに籍をおいても、向こうの長期休暇の時だけこっちに来て、メインはあっちで居るつもりだったんだよな。」


そんな事を言いながら、リョクはニヤリと笑う。
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