花は野にあるように
「どうせ、とんぼ返りするだけで丸1日かかるような距離を、無理やり連れ戻しに来るような体力ないだろうから、なし崩しに事後承諾みたいにすりゃあ文句は出るだろうけど、実力行使には出られないだろうって踏んでたしな。」


「え。
じゃあ、僕と出逢ったあの日だけの登校のつもりだったの?」


驚いて、思わず僕はリョクの顔を見た。


「ん?
そうだぜ?
それよりそんなに、目が落っこちそうなぐらいに見開かなくてもいいだろ。
それでなくても、でっかい目なんだからさ。
マジに落っことすぞ?」
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