花は野にあるように
ちょっとだけ強い口調で言ってみる。


すると、リョクの口がすねた子供のようにとんがってしまった。


「ミキってば、俺よりばあさんの方が大事なんだ?」


はあ?


なに、その理屈?


「どうすればそんな発言になるの?」


「う。
だって、ばあさんの味方するんだろ?」


本当の子供みたいな事を言いながら上目使いに僕の方を見ている。


「味方、とかじゃなくって、理事長先生はちゃんとリョクの事を思っての理由があったはずなのに、それも聞かないままで一方的にそんな事を言っちゃダメだよ?」
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