花は野にあるように
僕のその言葉に。


リョクは一瞬、口を引き結んで。


だけど、すぐにちょっと長めのため息を吐いた。


「はぁー。
………やっぱりミキってばすげえよな。
これでもさ、一応俺は口先だけで女子達を口説いたこともあるんだけどさ、ミキはそんな表面の言葉なんかは見ないで、真っ直ぐに俺の胸の中を見て来るんだよな。
絶対に叶わないな。」


なんだか嬉しそうにリョクは言う。


「確かに、ばあさんは俺の為を思って言ってくれていたんだとは思う。
シュタイナー学校は各種学校扱いで、卒業したとしても日本での高校卒業程度と認められるかは微妙だったしな。」
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