花は野にあるように
「んなことないっ!」


僕の言葉が終わらないうちに、リョクの声がさえぎるように飛び出してきた。


「ミキが役に立ったりしてないなんて、絶対の絶対にないっ!
ミキの魅力に気付いていなかった奴等が、ようやくちゃんと見始めたから急にうるさくなっただけで、ミキは俺なんかと会ってなくったって、真っ直ぐに素直でみんなに好かれていたに違いないんだ。」


強いリョクの口調に、僕はドキリとさせられる。


「………リョク?」


「ミキに助けられている奴は俺だけじゃないし。
クラスの奴等だって、ヤマゲンの奴だって!」
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