花は野にあるように
「ばあさんだって、前にミキの活けた花に助けられた事があるって言ってたし、それに………っ!」


「リョク?」


リョクがそんなに一生懸命言うのがあんまり不思議で、僕はリョクの顔を見上げる。


「どうして?」


どうして、そんな風に僕の事を?


「どうしてって!
チビだった時の俺の話に同情してくれるぐらい優しくて、クラスの女子達から無理難題吹っ掛けられても、泣き言は吐いても要求には応えようと努力するし、ばあさんの気持ちまで思いやるし。
そんなミキが、好かれないわけないんだっ!」
< 941 / 1,416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop