花は野にあるように
恥ずかしいのと。


その視線の温度とで。


僕の顔が段々と熱くなっていく。


きっと真っ赤になってしまっているに違いないんだ。


「だから卒業公演には出ないで、可能な限りの課題をこっちからの通信教育と長い休みの時の短期訪問だけにしてもらって、このガッコに通う決心をしたんだ。」


しゃがみ込んでいる所為で、同じぐらいの高さにあるリョクの表情はとっても真面目なもので。


「………僕、が?」


僕がリョクにそんな風に決意させてしまったの?


リョクの人生を変えてしまったのかもしれない、その事実に僕は息を飲む。
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