花は野にあるように
僕はやけっぱちな気持ちで、斜めになっている机に身体を預けた体勢のままでスカートをつまみ上げ、少しずつ自分で引き上げ始めた。


すべすべとしたスカートの生地が、靴下をはいていない素足の上を撫でるように動いているのが普段以上に意識にのぼってくる。


そして、小野くんの視線が段々と現れてくる僕の足に向けられているのも、ものすごく感じられて。


やだ。


どうしよう。


ものすごく恥ずかしいよ。


泣き出したくなるような気持ちになりながら、僕は熱くなってくる顔をみんなに見られたくなくて俯いてしまった。
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