花は野にあるように
「え………と。
もしかして、みんなその事を知っていて怒っていたの?」


だから、さっき名指しで小野くんだったのかな?


「ん。
でもって逃げた彼女はうちのクラスの女子達と仲が良い。」


ボソリと告げる、リョクの補足内容に僕は背中がゾクリとしたような気がした。


女の子って、絶対敵に回しちゃダメだと思う。


うん、心の底から僕はそう思った。


「怖いよな。」


小林さん達に聞こえないぐらいの小さな声で、リョクは僕の耳にささやいてくる。


その万感のこもった言葉に、僕は全面的な同意を込めて頷いて答えた。
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