花は野にあるように
「はーい。
じゃあミキちゃんのサービスタイムも終わったし、練習に戻るよー。」


小林さんの監督らしいその一言で、それまでちょっとゆるんでいたクラスの中の空気が急に変わる。


教室の中の全員が中断する前のところに、すうっと戻っていく感じなんだ。


こんな所ってさすがに小林さんはクラス委員長に向いているなぁって思う。


監督にだって、とっても向いているけどね。


鬼監督だけど。


そんな事を考えながら、僕はさっきと同じように斜めになっている机に身体を預けてスタンバイして、小林監督のスタートの合図を待った。
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